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原村に初めて訪れたのが1980年、そしてひと夏を原村の山荘で過ごすようになったのが1988年でした。以来、時間を作っては、原村を拠点に信州のあちこちを訪れ、花、鳥、紅葉などの写真を撮ってきました。

2013年からはデジタル天体写真の世界にもダイブし、原村や富士見町のいくつかの撮影ポイントでちょくちょく写真を撮っています。最初はデジタル一眼レフカメラを三脚に固定し、広角レンズで20〜30秒程度の露出で撮るだけでしたが、2016年夏からはガイド撮影や天体望遠鏡による直焦点撮影などもおこなっています。

もちろん大ベテランから見れば未熟な写真が多いと思いますが、備忘録がわりにアップしていきたいと思います。

撮影機材:光学系その1

Celestron C8 203mm/fl=2032mm シュミットカセグレン式反射望遠鏡
タカハシ FC-50 50mm/fl=400mm 屈折望遠鏡(フローライトdoublet)

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セレストロンのSCTです。接眼部にはボーグのヘリコイドを取り付けています。シュミカセはそのままではコマ収差が大きいため、直焦点での撮影には Starizona SCT Corrector II を用いています。これによりFが6.7と明るくなり、イメージサークル28mm内でコマ収差が大幅に改善されます。ただし、光軸調整とか温度調整などが面倒なので、出動の機会は激減しています。

タカハシ FC-50 は主としてガイドスコープに用いていますが、ドロチューブの先に BORG のアダプタを介して2インチ径バレルを取り付けられるようにしてあるので、ときおり直焦点撮影にも使っています。

撮影機材:光学系その2

Explore Scientific FCD100 model 127mm/fl=952mm 屈折望遠鏡(SD triplet)

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現在の主砲です。米国の望遠鏡メーカーでは大手の Explore Scientific 社から出ている5インチの三枚玉屈折望遠鏡です。二枚目のガラス材に Hoya の FCD100 を使用したモデルで、入手時点では日本ではまだ未発売でしたが、当時の総代理店の協栄産業東京店のご厚意により、先行販売という形で購入できました。FCD100 は Ohara S-FPL53 とほぼ同レベルの分散特性を持つとされており、実際に写真撮影および眼視で見る限り、きわめてシャープで色収差の少ない像が得られます。光学性能は申し分なしですが、フォーカサーにガタつきがけっこうあったのです。そこで、コスモ工房に依頼し、ドロチューブ端のオスをM57P0.75メスに変換するアダプタを製作してもらいました。それ経由で BORG の回転リングやヘリコイドなどを装着し、鏡筒本体のフォーカサーをいじらなくても焦点をあわせられるようにしました。なお、2018年3月以降は専用レデューサー×0.7を装着して撮影しています。2020年9月に Starizona APEX レデューサーL ×0.65を購入しましたが、いろいろとテスト撮影をしたところ、純正の方がシャープな星像が得られるようです。

撮影機材:光学系その3

BORG 100ED 100mm/fl=640mm 屈折望遠鏡(ED doublet)×2台
BORG 76ED 76mm/fl=500mm 屈折望遠鏡(ED doublet)

いずれも中心部はほれぼれするほどシャープですが周辺像が乱れる欠点があるので、マルチフラットナー 7108 またはマルチレデューサー 7870 を装着して用いています。なお、100ED の片方は光軸が若干狂ってしまったため、ヨシカワ光器研究所でオーバーホールしてもらいました。71FL、90FLを購入後、76EDの出番がほとんどなくなってしまったため、このレンズは今後 C8 のガイドスコープとして使用しようと思っています。C8 本体にはロスマンディ規格のダブテールを装着し、そこにロスマンディDVR108リングを取り付けています。

撮影機材:光学系その4

BORG 55FL + レデューサー7880 55mm/fl=200mm 屈折望遠鏡(フローライト doublet)×2セット
BORG 71FL + レデューサー7872 71mm/fl=288mm 屈折望遠鏡(フローライト doublet)×2セット
BORG 90FL + レデューサー7872 90mm/fl=360mm 屈折望遠鏡(フローライト doublet)×2セット
BORG 60n 60mm/fl=325mm 屈折望遠鏡(アクロマート)×1台

いわゆる「フローライト三兄弟」は現在の主力光学系です。55FLは専用レデューサーとのセットだとF3.6の非常に明るい光学系となります。カメラレンズに比べて「抜け」がいいのですが、ピント合わせがかなりシビアです。カリカリとしたシャープな星像は他の光学系とは別次元の切れ味です。シャープさは71FL/90FL+専用レデューサーもまったく同様で、抜けるような色はカメラレンズでは味わえません。なお、71FLでは FTフード を使用しています。段ボール製のこのフード、マニアの方が試行錯誤の末に設計・素材選びをしただけあって、レンズ面に結露がまったく生じません。ヒーターなしだとバッテリーを節約できるので非常に助かります。90FL用の製品の発売を心待ちにしているところです。

BORGフローライトはすべて2セットあり、ツイン鏡筒で撮影しています。これだとスタック処理に使うコマをおなじ時間で倍確保できるからです。ただし視野を正確に合わせねばならないため、搭載するプレートの片側には K-ASTEC の XY-60 を装着しています。以前はビクセンのガイドマウントを使っていましたが、軽量化のために交換しました。クランプも K-ASTEC のアルカスイスです。

BORG 60n はファインダまたはガイドスコープとして使用しています。通常のファインダは集光力が弱く、天頂付近がみづらいとか、アイピースを交換できないといった不満を感じておりました。そこで、BORG 60n対物レンズにヘリコイドSとプリズムを装着して角度やアイピースの問題を解決し、アストロストリートのスコープリング&脚座(ビクセン規格)を取り付けました。もともとこのリング&脚座はアストロストリート 60mm F4 ガイドスコープセットのものですが、販売元にダメ元で問い合わせたところ、リング&脚座に予備があるということで、特別に販売してもらいました。最初からこのスコープセットの存在を知っていたら、そちらを購入していたと思います。

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撮影機材:光学系その5

笠井トレーディング BLANCA 102SED(SD doublet)

BORG 90FL ではやや物足りず、100ED では色収差が気になる対象を撮るために入手しました。たまたま安い中古が出ていたので。Ohara S-FPL53 を凸レンズに採用した二枚玉です。色消し効果はSDレンズだけのことはあります。BORG 7108 マルチフラットナや Starizona Apex EDレデューサー との相性も良好です。非常に軽量なので EQ5 goto に搭載できます。ASIAIR pro と組合せ、ASI533MC Pro での撮影用にもっぱら使うようになりました。

撮影機材:光学系その6

TAMRON A011N SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD
TAMRON A025N 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2
TAMRON A007N SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
TAMRON A012N SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SAMYANG 8mm F4

かつてはズームレンズで天体写真を撮ることなど考えられませんでしたが、最近のズームレンズは性能が素晴らしく、古い単焦点レンズよりも良好な画像が得られます。とりわけここ数年はTAMRONレンズのコストパフォーマンスの良さが際立っているように思われます。BORG を常用するようになってからは A011N の出番は減りましたが、200mm以下で撮るときには TAMRON レンズが欠かせません。A007N で撮影するときは、kirkphoto のD800/D810専用L型ブラケットを装着し、K-ASTEC のレボルビング装置に搭載しています。SAMYANG 8mm F4 はAPS-C用の対角魚眼ですが、フルサイズに装着して「なんちゃって全周」魚眼として使っています。ほんの一部が欠けるだけですので、実質的に格安魚眼ですね。

撮影機材:架台ほか

赤道儀 Celestron Advanced VX + Celestron WiFiモジュール
赤道儀 SkyWatcher EQ5 goto
赤道儀 SkyWatcher EQM35 pro
赤道儀 高橋製作所 FC-50赤道儀 + K-ASTEC AMD-1N +XY70
赤道儀 ケンコースカイメモRS + K-ASTEC XY70
オートガイダー M-GEN100GSS または ASI120MM mini + ASIAIR Pro
カメラ ニコンD810A、D800(HKIR改造)×2台、D5300(HKIR改造)、ASI533MC pro

Advanced VX のウェイト軸にはコスモ工房製の延長軸を取り付けてあります。ES127mm が 10kg ほどあり、カメラなどを付けた状態だとウェイト一個では軸長がギリギリ足りませんでした。延長軸のおかげで二個にする必要がありません。また、Celestron の WiFiモジュールを Amazon.com から個人輸入してAUX端子に取り付けて使っています。そのおかげで iPhone や iPad をリモコン代わりにできます。スマホ/タブレット側の制御ソフトには SkySafari 6 pro を使っています。無料で公開されている SkyPortal は SkySafari の簡易版ですが、データベースに登録されている天体の数が少なすぎます。SkySafari は有料アプリではありますが、半額セールがときおき実施されるので、そのタイミングを狙って購入すれば高くはありません。

SkyWatcher EQ5 goto や EQM35 pro を使用するときには専用WiFiモジュールを接続し、Huawei のミニタブレットから SynScan アプリで操作していましたが、ASIAIR Pro に切り替えました。SynScanアプリと ASIAIR との相性は非常に良く、iPad mini にインストールした ASIAIRアプリからアラインメント、自動導入、撮影のすべてを簡単にコントロールできます。こうなると望遠鏡に電動フォーカサーを付けたくなってしまいます。

眼視で観望していたころには高橋製作所(タカハシ)の FC-50 + 専用赤道儀を頻繁に使用していたのですが、写真を撮るようになってからは、すっかりとお蔵入り状態になってしまいました。しかし、スカイキャンサーとおなじ構造の赤道儀を使わないのはもったいなく、なんとかしたいと思っていたところ、K-ASTEC からAMD-1Nモータードライブを購入できました。このモータードライブは非常に精度が高く、FC-50赤道儀を写真撮影用に復活できました。高度調整部分も K-ASTEC のXY-70に替えています。おかげでFC-50赤道儀の最大の欠点である高度調整でのガタつきからも解放されました。
XY-70の取り付けネジは3/8インチなので、天体望遠鏡用の三脚には取り付けられません。そこでユニテックのアダプタを使いました。これはビクセンの45mm径三脚に合わせたものなので、手持ちのこの型の三脚にジャストフィットです。
台座部分にもK-ASTECの専用プレートを取り付け、そこにアルカスイス規格のクランプを装着しました。71FLを搭載して使用してみたところ、ノータッチで問題なく撮影できます。スカイメモRSと同様、一軸のガイドではありますが、赤緯軸の微動調整が使える分、スカイメモRSより使い勝手は良好です。

天気が急変して大急ぎで撮るときとか、カメラレンズで撮影するときにはポータブルタイプの赤道儀を使っています。スカイメモSが手頃でよかったのですが、フルサイズカメラに望遠鏡の直焦点では、やはり強度に不安があるため、現在はスカイメモRSを使っています。これなら BORG 71FL クラスでもノータッチガイドで撮影できます。ただ、純正の微動雲台は調整ツマミがバランスウェイトにぶつかるし、三脚も装着が面倒なので、微動雲台には K-ASTEC XY70 を、三脚はビクセンSP-130に替えています。スカイメモ本体は素晴らしい性能なのに、なんで雲台や三脚はこんな雑な製品にしたのかが不思議です。

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オートガイダーは、Advanced VX のときは協栄産業が取り扱っている M-GEN100GSS を使っています。パソコンが不要で操作も簡単なので非常に重宝しています。ガイド鏡は 100mmレンズですがイメージセンサーの精度が高く、追尾アルゴリズムが優れているため、Celestron C8 でも完璧なガイド補正を実現してくれています。なお、レンズの先端は 42mm フィルタで保護しています。EQ5 goto は ASIAIR Pro との組合せです。

カメラの使い分けは、カメラレンズや BORG 55FL/71FL/90FL/100ED にはフルサイズの D810A か D800HKIR を、BLANCA 102SED には ASI533MC Pro を、ES FCD100 model とC8 には D5300 を装着することが多くなっています。D5300 はCMOSセンサーのピッチが最も細密であるため、小さなDSOの撮影に威力を発揮します。D5300 および D800 のフィルタ改造は、ハヤタ・カメララボに依頼しました。

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